カヤックの設計についていろいろ調べた結果私なりの結論としては、 カヤックの設計図は、実績のあるビルダーから購入するのがオススメということです。
すでに何かカヤック製作を経験している人は、既存の設計を少しアレンジして 自分にあった新たなカヤックの設計を目指すという選択肢があると思われます。 (そういう人はそもそもこのサイトの読者ではないと思われます。) しかし、多くの場合は、購入した設計図(もしくは設計図とマニュアル、さらにキット)を 利用することになると思います。
全くの初心者にも関わらず、設計図からの自作にこだわるという人はきっといます。 おそらくカヤックを自作しようなどと考える人はある程度その傾向がある。 ただ、私自身がいろいろと調査した結果からいうと、 少なくとも最初の一艘は実績のある設計図を入手することをオススメします。
カヤックの設計では、浮力、荷物の積載量、水の抵抗、一次安定性、二次安定性といった、 設計上多くの考慮すべき事柄があります。 世のカヤックビルダーはこれらを緻密な計算、試行錯誤した経験、 時には偶然の産物といった経験をたよりに自らの設計を改善してきています。 理由はこれらの試行錯誤が不可能だといっているのでありません。 これら多くの知識の集大成である最新の設計図が初心者ビルダーのレベルを 大きく引き上げてくれるというメリットを否定することがいまのところできないからです。
それでもやはり自力で徹底的に調査して、カヤックに関する力学まで踏み込んで 自作したいというような方でしたら、設計ソフトウェアに頼るのも一つの手です。 調査したところフリーのカヤック設計ソフトも複数公開されています。 調査の過程で見つけた設計ソフトの一覧をリンク集に掲載しておきます。
筆者自身はまだ調査の過程で見つけたレベルですが、 設計図から自作を目指す方には非常に有益なのではないかと考えています。
設計図、マニュアル、キットなどカヤック製作に関する情報の入手について 私たちが選択可能なオプションを調査しました。可能な限り列挙します。
http://www.clcboats.com
カヤックの設計、各種キットの販売を行っている。カヤックだけでなく、 カヌーやパドルボード(Stand Up Paddle)の設計などもラインナップしている。 カヤック設計会社として、自作カヤックの世界では、一番名前を聞く気がします。
http://www.wood-sea-kayak.com
鎌倉市にあるカナイ設計はChesapeake Light Craft社のの国内代理店になっています。
カナイ設計ではChesapeakeやMill CreakなどCLC社の設計、キット、完成艇が入手可能です。 図面だけなら1.5万円程度ですが、キットになると20万前後、完成艇は30万〜と結構しますが、 CLC社の設計やキットが国内で入手可能であることもあり選択肢として見逃せないと思います。
また、カナイ設計では自作教室もやっています。
http://outdoor.geocities.jp/byffg309/kayak/kay-1.htm
シングルチャインのカヤック製作マニュアルを販売しています。 基本的な設計とマニュアルがベースになっています。 フリープランシステムというユーザ自身が設計をある程度変更可能な 方式となっているのが他社の設計図提供と若干異なるところかもしれません。
http://www.ne.jp/asahi/kanu-seisaku/tomonokai/
カヤック設計情報を広く公開することで、多くの方のフィードバックによる改善と 誰でもカヤックを作れる環境作りを目指しているそうです。
無料の会員登録が必要です。 また資料請求を行うと支援金2000円で送付いただけるようになっています。
http://www.guillemot-kayaks.com
Nick Schade氏のサイト。 こちらの設計図の特徴は、 S&GでもStrip Plunkingでも作れるハイブリッドデザインの設計図となっています。 2種類の工法で製作可能というだけでなく、 ハルはS&G、デッキはストリッププランキングで製作といったことも可能。
Chesapeeake Light Craft社にもデザインを供給している。 上記サイトのBrowse our kayak plansから入ると様々なカヤックプランがあります。 60ドル〜115ドル。こちらのサイトでは設計図しか提供していませんが、 CLC社と連携していて、各デザインのキットを手に入れることができるようです。
なお、一番安い(一番初期のデザイン)であるGuillemotのS&G版は、 Share Wareとしてフリーでも提供されています。
Free Stitch and Glue Kayak Plans PDF
フリーの製作ビデオは本数が半端でないが、ノウハウの塊なので、 上から順に一通り見てみても損はないです。 Free Video